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昔、ウサギとキツネと猿の3匹が天竺で暮らしていました。
3匹は、前世の行いが悪かったため動物の姿にされていました。
そのため、「何か誰かの役に立つことをして人間に戻りたい」と思っていました。
そんなある日…
お腹を空かしたみすぼらしい老人が、3匹の前に現れました。
動物たちが老人の役に立とうと食べ物を集めます。
猿は、木に登り木の実や果物を集め、キツネは、川で魚やタニシを捕ってきました。
しかし、何の取り柄のないウサギはご馳走を持って来られません…。
ウサギは困り果てました。
そして、老人の目の前で火を焚き、
「私は何も持ってくることができなかった、私を食べてください」と、火の中に飛びこみ命を捧げました。
老人は3匹の行いを試そうとした帝釈天だったのです。
帝釈天は、「お前たちの優しい気持ちはよくわかった。
この次には、人間として生まれ変われるようにしてあげよう」とおっしゃいました。
そして、命を賭したウサギに対し「お前の姿を永遠に月の中に残してやろう」と言いました。
こうして、月にはウサギの姿が残されることになりました。
世の中の人を含むすべての生き物が月を見るたび、ウサギのことを思い出すように…。
身をもって誰かのために尽くす姿を思い出せるように…。